西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』・イラストレーター ワキタヨシコさんオススメ

おすすめ本 File 055
「20代の自分がどうなりたいのかをみつけたい人たち」へ

ワキタヨシコ

055kane

<どんなことについてかかれた本ですか?>
マンガ家、西原理恵子さんのお金や仕事、人生についての考え方が、彼女の半生や体験談をもとに書かれています(マンガではありません)。

<ご自身にとってこの本はどんな本ですか?>
「仕事をしてお金を稼いで生活していく」って大変だなと思いませんか? 私はおおいに思います。
この本には、自分の生活に必要な額のお金をどうやって稼ぐのか、どんな人生を送りたいのか、を考えるきっかけが詰まっていました。
特にオススメの第2章「自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れることだった。」は、何度読んでも元気が出ます。
東京でイラストレーターになりたい!と思った西原さんの、読んでいてヒヤヒヤするような厳しい状況からの切り返しがたいそう痛快です。
特にものを作る仕事につきたい人には、とても参考になったり励まされるのではないかと思います。
タイトルの通り、お金の話が満載のこの本ですが、決してお金持ちになることが人生において幸せなことだと提唱しているわけではありません。
この本を読むと、稼ぐためにどうしたらいいのかを考える過程で、仕事を楽しいものにしていくための工夫はたくさんあるのだ!と気づいたり、働くことが自分の原動力になるような、そんな働き方はいいなあ・・と感じたりします。そして「働く」こと、ひいては「どんな人生にしたいのか」を考えたくなります。

生活に必要なお金を稼いで、どんな生活を送るのが自分にとって幸せなのか、手探りしながら生きていくことを考えるときに、参考になる本だと思います。

20代の自分がどうなりたいかをみつけたい人たちへオススメする理由はなんですか?>
イラストレーターになる前に私がしていたことは、まず、頭の中のイメージを正確に 現実のものにする。それをたくさんの人に見てもらって反応を参考にしたり、客観的 に分析して、また作る。基本はその繰り返しでした。
そうすると一つ目を作ると、その中に二つ目を作るヒントが隠れている。真剣に行動 した結果には、次はどうしたらいいのかを指南するヒントが隠れているものだという 実感がありました。
そのヒントに気づくには客観性が大切で、特に「他者の声」がとても重要でした。 それはイラストに限らず、いろいろな仕事に応用できる考え方だと思います。 客観性を持って真剣に行動していくうちに、得意なことや苦手なことの傾向がボンヤ リ見えてきて、楽しさが増したり、対策を考えられるようになる。
そこが、私の経験とこの本との大きな共通点でした。そういう思いが西原さんのきっ ぷのいい語り口調で書かれていて、笑ったり泣いたりしながら楽しく読めた・・というのがオススメの理由です。

<最後に、若者たちへのエールを!>
「好きなことからは、離れない方がいいと思う」と親友のお母さんに言われたこと があります。20代前半ごろです。私は好きなことから離れまくり、好きなことのとこ ろに戻ってきたのは30代になってからでした。戻れて本当によかったです。 しつこく好きだと思い続けるのも、ひとつの方法だと思います。

ワキタヨシコさんのプロフィール

ワキタヨシコ
イラストレーター
型染めでイラストを制作し、雑誌・雑貨のイラストやデザインに携わっています。 また、手染めのカードなどオリジナルグッズの制作や、展覧会での発表など、愛知県を中心に活動しています。
オフィシャルサイト:http://wakitao.com
ナディアパーク4階のクリエイターズショップLoopにて、原画やグッズを展示販売しています。
また、半田市出身の童話作家、新美南吉の「ごんぎつね」モチーフのお土産や看板のイラストも制作しています。