米田 智彦『僕らの時代のライフデザイン 〜自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方』・学びの場のファシリテーター 白川 陽一さんオススメ 

おすすめ本 File 022
「20代の、働き方・生き方を長期計画することに疲れている 人たち」へ

白川 陽一

022bokuranojidai「ノマド」という言葉が、最近注目されています。
本来は「遊牧民」という意味ですが、近頃では「ノマドワーキング」という「場所に縛られない働き方」という文脈でよく使われるようになっています。

著者の米田さんは、もともとフリーランスで働いていましたが、生活実験型プロジェクトとして、「ノマド・トーキョー」といわれる活動を2011年から約1年間実施しました。
これは、家もオフィスも持たず、トランク一つで東京を遊動し、都市の機能をシェア(例えば仕事場や住居など)しながら、「旅するように暮らす」を目的とした活動です。
「所有」という固定観念を捨て、それまで当たり前だと思われていた働き方・暮らし方とは違うことを実践した米田さんは、「ノマド・work」にとどまらない「ノマド・life」を実践した人だといえるかもしれません。

米田さんによると、これからの時代をしなやかに生きるポイントは、「ライフデザイン」です。
これは、重厚長大にプランニングして設計図を描き、その通りに進めていく従来の「逆算」の人生設計(ライフプラン)とは異なります。偶発生を取り込んだミニマルな計画を、とりあえずやってみて、その度に改良(デザイン)しながら進んでいく方法論です。

米田さんは、この方法の有効性を、「ノマド・トーキョー」の実践や、そこで出会った人たちから学びながら、次第に確信していきます。
この本は、米田さんが自分の実体験に基づいて、自分のアタマで考え抜き、自分の言葉で、私たちにやさしく語りかけてくれる本なのです。

私も、自分自身を「ライフデザイナー」の端くれだと思っています。
この本には、私が理想とする現代人としての生き方が、スッキリ明快に書かれていました。そして、「こんな人になってみたいな」と思えるほど真摯で優しい人間性、そんな「熱量」がにじみ出ています。
先日、念願かなって米田さんにお会いすることが出来たのですが、私の思う以上に彼は自然体で自由な人でしたし、またそれが私が思う通りの彼でした。この本は、彼そのものでした。

20代のみなさま。
どうぞ「多面的な自分」を優柔不断だと呪わないで下さい。「多方面のつながり」を、自分の人生の可能性をいたずらに増やす悩ませ者だと戒めないで下さい。
「自分にはここしかないのだから」と、自らの居場所を悲しく孤立させないで下さい。
あなたはたくさんのところで生きられます。それは私や、この本がそう語りかけてくれます。

あなたの「ライフデザイン」のお供にこの本を。
自分の足で、冒険していく勇気を。ぜひ、お読み下さい。
おすすめです。

白川 陽一さんのプロフィール

022白川 陽一
学びの場のファシリテーター
ワークショップの企画、計画、運営とそのお手伝い、司会・進行(ファシリテーター)、その他教育活動を仕事にし、自分のリソースを使った人助けやコミュニティデザインをナリワイとする日々を送っています。 
オフィシャルサイト http://www.facebook.com/shirasan41