パウロ・コエーリョ(山川紘矢・山川亜希子訳)『アルケミスト』角川文庫・キャリアカウンセラー 森 俊昭

おすすめ本 File 015
「20代の、若者全員」へ

森 俊昭

015mori羊飼いの少年サンチャゴが羊を連れて、アンダルシアの平原からエイジプとのピラミッドを目指して旅に出ます。そこには宝物が隠されているという“夢”を信じてです。

いろんな人との出会いや別れを繰り返しながら。時には恋をしたり、信じた人に裏切られたり、持ってきたお金を盗まれたりして。それでも立ち直り、その出来事の都度何かを学びながら“夢”に向います。 また、ときには優しい人たちに助けられながら、けっして“夢”をあきらめずに戻ることなく前に向って進んで行きます。

大切にしてきた仲間でもあり、自分を癒してくれる友達でもあった多くの羊を売ってまでしてお金に変えて、それでも“夢”を追い求めて行く物語です。

サンチャゴ少年は「出来るだけまだ通ったことのない道を旅するようにしていた」・・・世界は大きくて、行き先を自由に任せておいた方が何か面白いことが、ありそうだからである。そしてサンチャゴ少年は、「“夢”が実現する可能性があるからこそ、人生は面白いのだ」と、思っている。 「人は、自分の必要と、希望を満たす能力さえあれば、未知を恐れることはない」ということです。
私たちは持っているもの、所有物を失うことを恐れているんですね。サンチャゴ少年は、「僕の心は、傷つくのを恐れています」と、出会った人に語ります。その人は、「傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、おまえの心に言ってやるがよい。“夢”を追い求めている時には、心は決して傷つかない。それは、追い求める一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠とのであいであるからだ」と言います。
サンチャゴ少年は気づきます、「本気で宝物を探している時には、僕はその途中でたくさんのものを発見した。それは羊飼いには不可能だと思えることに挑戦する勇気がなかったならば、けっして発見することが出来なかったものだった」と。 出会った人はサンチャゴ少年に、「今夜は、良く休みなさい。戦士が戦いに備えるように、お前の心があるところに、おまえの宝物が見つかるということを覚えておくが良い」と、励まします。そして、「学ぶ方法は一つしかない。それは行動を通してだ。おまえは必要なことはすべて、おまえの旅を通して学んでしまった。おまえは、あと一つだけ学べばいいのだ」と励ましてくれます。

さて、サンチャゴ少年は、“夢”であった宝物に出会えるのでしょうか? それは本を読んでのお楽しみにして下さい。 この本は、少年(若者も大人も)が“夢”を実現するために住みなれた故郷を離れ、遠くエジプトの地まで旅をしながら、途中で出会う人たちとの交流を通して、困難を乗り越え、その時々で難しい判断や決断を繰り返しながら、人生において生きて行くための多くの知恵を出来事を通じて学んでいきます、そして強くたくましく生きて行きます。頑張ればできるのだと!!

<ご自身にとってこの本はどんな本ですか?>
60歳になった私でも、時間が戻ることが許されるなら、もう一度少年のように 夢を追い求めながら、道行く人や出会う人、様々な出来事、辛いこと楽しいことなどを通して行動できるような自分に戻って見たいと、思いました。 若者には、ぜひ早いうちに読んでもらいたい、そして元気を出して一歩踏み出してもらいたいと思います。行動することがいかに大切かということを、改めて感じました。

<20代の若者たちへオススメする理由はなんですか?>
ぜひ、サンチャゴ少年をあなたとして、この本を読んで自分の人生、考えて見て下さい。“夢”を、忘れないように!!

<最後に、若者たちへのエールを!>
人間は一旦考え込むと立ち止まってしまいます。まず前へ、進みましょう! 進みながら考えることをすれば、立ち止まることなく前へ進めます。進めば進むほど、きっと見つかるものが増えてくるはずです!

森 俊昭さんのプロフィール

森 俊昭
キャリアカウンセラー、産業カウンセラー)        
まもなく定年退職しますが、定年後は若者支援の活動にたずさわる予定です。
未来の大切な力になる若者達を支援することが役目だと思っています