フランツ=カフカ、頭木弘樹編訳『絶望名人カフカの人生論』- 銀行勤務 sazanamiさんオススメ

おすすめ本 File 004
「20代の、ポジティブがしんどいと感じている人たち」へ

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<どんなことについてかかれた本ですか?>

絶望名人カフカの人生論「20世紀最大の小説家」とも言われるカフカの言葉を集めた本です。こう書くと「力強くきらきらしたポジティブな言葉にあふれていそう」と思われるかもしれないけど、そうではありません。
カフカは様々なことに絶望しています。人生に関わるほとんどのことに絶望しているといっても過言ではありません。最初から最後まで「なにもそこまで思い詰めなくても」と言いたくなるくらいネガティブなのです。

<ご自身にとってこの本はどんな本ですか?>
疲れてしまったり、しんどくなったときに手に取る本です。失敗したり理不尽なことがあったりして「色々辛くなってきたな」と思ったら読みます。
しんどくて「もう何もやりたくない」と思っているときでも「もうちょっとがんばってみようかな」という気持ちになれます。

<20代の落ち込んでいる人たちへオススメする理由はなんですか?>
「ポジティブになろう」「ネガティブになっちゃダメ」といった言葉が世の中にあふれています。確かにポジティブであることは大切だけど、それに疲れてしまうことはありませんか?
人間、常にポジティブではいられません。どんな人にだってネガティブになってしまうとき、落ち込んでしまうときはあります。でもそういうとき、無理にポジティブになろうとするのは却ってよくない、とわたしは思っています。
ポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも、あなたの内側からわいてきた感情である点は同じです。それを「ネガティブだからダメ」と頭から決めつけてしまうことと、結果的に自分をすり減らしてしまいます。
熱が出たときに解熱剤で熱を下げるのが、かえって身体によくないことがあるのと同じだと思います。
カフカは「絶望を極めた」人だと感じました。この本には「そこまで思い詰めなくても」というくらいのネガティブな言葉があふれています。それなのに、読んでいると却って力がわいてくるのです。

<最後に、若者たちへのエールを!>
おかしな言い方ですが「落ち込んだときにしっかり落ち込めるか」は、先に進んでいくために必要な要素だと思います。
うまくいかないことが重なると辛いです。「なんで自分がこんな目に遭うの」と思うこともあるかもしれません。
でもそうやって落ち込んだことが、あなたのパワーになっていくのです。

ものごとがうまくいかなかったり、落ち込んでいる自分を責める必要はありません。

sazanamiさんプロフィール

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sazanamiさん(銀行勤務)
オフィシャルサイトURL: http://sazanami.gekkoh.org/