山岡荘八『伊達政宗』(全8巻)・酒屋 エチゼンヤ代表取締役 辻 武男さんオススメ

おすすめ本 File 010
「20代の、就活や仕事で焦っている人たち」へ

辻 武男

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<「伊達政宗」はどんなことについてかかれた本ですか?>

戦国時代の東北の大名、伊達政宗の波乱に満ちた生涯について描かれた歴史小説です。
幼い頃に片目を失ったハンデ、母・兄弟との確執、秀吉・家康といった強大な勢力に対しての処世術、伊達政宗という一人の男の人生を描いた作品です。

<ご自身にとってこの本はどんな本ですか?>

昨年父を亡くし突然実家の酒屋の四代目として家業を継ぐことになった自分と、
若くして伊達家の当主となった政宗をダブらせて読んでいました。
政宗は様々な苦境を乗り越えて来ました。
当時の日本の中心、京都からも遠く離れた奥州という不利な立地。
信長・秀吉・家康という英雄よりも生まれてくるのが遅かった事。
母に疎まれ毒殺されかけるなどの苦難を逆に闘志に変えてがむしゃらに突き進んだ政宗でした。
そんな政宗も歳を重ね時代も江戸となると穏やかな心を身につけるようになります。
自分も今、酒屋をなんとか盛りたてて行かなければいけないとイライラし逸る気持ちがあります。
失敗を恐れず進むことも大事ですが、冷静に考え、まわりの人の意見をよく聞き最善の選択をして行くことが重要だということを学びました。

<20代の就活や仕事で人たちへオススメする理由はなんですか?>

そもそも何でイライラするのでしょう?
自分の思い通りにならない時や失敗した時など様々ありますよね。
そんな時知ってもらいたいのが政宗が晩年に残した遺訓です。
「気分を楽に持って、素直に心穏やかにして
この世にお客として来たと思えば何も苦しいこともない
たとえ粗末でも毎日おいしくご飯を食べて感謝して
挨拶をきちんとしよう」
わかりやすく遺訓の一部を現代語で書きましたが
ぜひみなさんも失敗した時こそ心を穏やかにして
一つのことに凝り固まって自分を見失わないようにしていただきたいと思います。
そしてどんな職でも共通することは挨拶です。
当たり前のようですが、それが出来ない大人もたくさんいます。
挨拶だけは大切にしてください。

<最後に、若者たちへのエールを!>

就職活動や仕事で失敗するのは当たり前です。
最初からなんでもできる人なんていません。
失敗しても命までは取られません。大丈夫です。
気持ちを楽に穏やかにすれば必ずいい方向に向かっていきます。

辻 武男さんのプロフィール

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辻 武男 さん(エチゼンヤ代表取締役)
大学卒業後、都内某酒問屋で酒類業界について学び2009年より渋谷にある実家の酒屋を継ぐ。創業1916年越前屋四代目。

エチゼンヤオフィシャルサイト
http://locoplace.jp/t000046550/
岩手・喜久盛タクシードライバーや白雪アンナロックをはじめ珍しい清酒やワイン焼酎など。タバコも約250種の品揃え。