斉須政雄『調理場という戦場』・団体職員 いとうよしこさんオススメ

おすすめ本 File 007
「就職活動を控えた学生さんや社会に出て間もない人たち」へ

いとうよしこ

chouriba

【『調理場という戦場』はこんなことについてかかれた本です】
料理人、斉須政雄さんが経験したことや経験からつかんだ事柄について、ご自身のことばで書いてある本です。

【私にとってはこの本『調理場という戦場』は】
働くこと、特に仕事に取り組む姿勢について迷う時に、「背筋をピッとのばす」「姿勢をただす」スイッチみたいな本です。何度も読み返しているわけではなくて、お守りみたいに持っている。

【オススメ文】
今回の依頼をうけて真っ先に思い浮かんだのがこの本です。
初めて読んだときに、「働く」ことに対するときの自分の背骨になる、と思いました。

私が書籍の担当になってまだ経験の浅い時期に、師匠が

「本を売っているものとしては、おすすめできる本を少なくとも10冊くらいすらすらとあげられるようにならないとね」

と言っていたのを覚えています。

そのこころは、「自分が読んでおもしろいと思った本を10冊」というものではなくて「なにか良い本はありますか?」というお客さまの問い合わせに対応する時のための「おすすめ本リスト」なのだと気付くのは、すこし後のことでした。

本になっている時点で、少なからずの人が「価値がある」と判断しているわけなのでどれを選ぶかは読む人の選択にまかされてよいと基本的には思うのですが、選択肢が多いとき、人は迷う、というのも事実です。

その方の「のぞみ」にあいそうなものをいくつか紹介することができる、というのが本の販売にたずさわるものの役割のひとつなのだろう、と思うのです。

さて、今回、目の前にお客さまが立っているわけではないのですが。
「就職活動はじめなきゃならない」「働く自分、なんかパッとしない」なんて思っている人に特におすすめしたいと思います。

自分の経験の中にある隠れた宝物に気付くかもしれません。
自分と違う立場にいる人の考えに、気持ちを向けることができるようになるかもしれません。
「やっぱり働くって大変だ」と思うだけでもいいように思います。

20代のころの私は「ないこと」に対して文句をいってばかりでした。
時間がない、人手が足りない、自分の経験がたりない、学ぶ機会がない、仕事を教えてくれる人がいない・・・・・

実はそのころの自分に一番教えてあげたい本かもしれません。

「まぁまぁ、そんなに怒ってないで。働くって大変だけど、悪いことばかりじゃないよ、だまされたと思って(!)これ読んでみて」。

いとうよしこさんのプロフィール

yoshiko

いとうよしこ
団体職員/大学生協に所属。
書籍の販売に10年以上たずさわる。
現在は経理担当